ドライマウス

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ドライマウスとは何かご存知でしょうか?

唾液が出にくくなり、口の中が乾いたり、乾燥感を持ったりすることをドライマウスと言います。緊張や興奮からによる一時的な口の渇きは、誰もが経験したことがあると思います。しかし、水を飲むことなどでおさまる一時的な渇きと違い、常に口の渇きを感じる状態が3ヵ月以上続くのがドライマウスです。口臭がきつくなったり、口の中にうずくような痛みを感じたり、ただれやひび割れ、出血などの症状をともなうこともあります。

ドライマウスの原因の一つとして唾液の量が関係してあります。

唾液が出にくくなってしまう原因は、加齢によるものであったり、自己免疫疾患、シェーグレン症候群など唾液腺の病気を患ってしまった場合、または薬の副作用からくるものであったり、交感神経が優位になるストレスも原因として挙げられます。その他にも高血圧や糖尿病、腎臓病の症状として唾液が出にくくなってしまうこともあります。

ドライマウスになるとどんなことが起こる?

まず、味を感じにくくなります。食事の味は、食べ物を咀嚼することによって食べ物から溶け出す味物質が唾液に溶けて、味蕾(みらい)と呼ばれる味センサーに届けられることで食べ物の味を感じます。唾液が出にくくなることで味物質が味蕾に届きにくくなります。

次に飲み込みへの影響が起こります。唾液は食べ物を噛んで飲み込みやすい形にするために必要不可欠です。水分の少ない食品は細かく粉砕することができても、そのままでは飲みにくいものです。唾液と混ぜ合わせることで飲み込みやすくなります。

その他にも咀嚼と消化への影響があります。唾液には、消化作用を持ったアミラーゼという酵素が含まれています。特にでんぷんなどを分解するのに役立っており、唾液は咀嚼による物理的な消化と、アミラーゼによる化学的な消化の作用を持っていることから、唾液が出にくくなってしまうと、このどちらも困難になってしまいます。

日常生活から考えられる原因

一つは、やわらかい食品の多い食生活が考えられます。食べ物をよく噛み、あごや舌の筋肉を動かすことで唾液が出やすくなります。しかし、やわらかい食べ物が多く普及したことで噛みごたえのある食品を食べることが少なくなってしまった近頃の食生活では、あごや舌の筋肉が衰えてしまいがちなため唾液の分泌量が少なくなり、口の中が乾きやすくなります。

二つ目は、精神的な緊張やストレスの多い日常生活が原因と考えられます。リラックスしているときは唾液が出やすくなります。逆に精神的に緊張したり興奮したとき、またストレスがあるときは唾液が出にくくなります。緊張やストレスが解消されたり弱まったりすれば唾液の量も正常に戻りますが、緊張やストレスの多い状態が続くと、口の渇きが慢性化してしまうことがあります。

三つ目にアルコールの飲みすぎが考えられます。アルコールを飲むと、アルコールを尿や汗と一緒に排出しようとする利尿作用が働くことで体内は脱水状態になります。そのため、アルコールの飲みすぎが続くと、体内の水分バランスが崩れ、唾液の分泌が減少し、ドライマウスを引き起こすことがあります。

四つ目に加齢による筋力の低下が原因の場合もあります。加齢によって口周りの筋肉が衰えてくることで、唾液が出にくくなり、ドライマウスを引き起こすことがあります。また、全身の筋肉が衰えてしまうことで姿勢が悪くなり、猫背であごが前に出ると、自然に鼻呼吸ではなく口呼吸になるため、常に口を開けた状態になりドライマウスになることがあります。

五つ目に考えられるのが、さまざまな薬の副作用でドライマウスが起きることがあります。花粉症の治療に使われる抗ヒスタミン薬であったり、痛みを抑える鎮痛薬、また感情の落ちこみや高ぶりを抑制する抗うつ薬や向精神薬、その他にも降圧薬や体内の水分を排出させる利尿薬など、原因となる薬の種類は多岐にわたります。薬の添付文書に記載されている副作用で「口渇」と書かれてあるのが、これに該当します。高齢者にドライマウスが多くみられるのは、服用している薬の副作用が原因と考えられます。

最後にドライマウスの原因となる主な疾患が関係しているケースが考えられます。ドライマウスを引き起こす主な疾患には、糖を含んだ尿が大量に排出され脱水状態になりやすい糖尿病や、体がマヒ状態になることがある脳卒中、また体を守る免疫の異常によって起こるシェーグレン症候群などがあります。その他に、ホルモンの異常であったりバランスの崩れによる更年期障害の症状の一つにもドライマウス挙げられます。

ドライマウスの予防・対処法

ドライマウスにならないために、日頃からどのようなことに気をつけていればいいのかを考えていきましょう。

一つ目は、お酒を適量にすることです。アルコールが体内に入ると、アルコールの利尿作用によって体内の水分が排出されることで、脱水症状を起こしてしまいます。体内が脱水状態になることで、唾液の分泌量も減少することがあるので、お酒を飲むときは、お水も一緒に飲むように心がけ、適量を心がけた方が良いでしょう。

また、日頃から噛みごたえのある食品や、レモンや梅干しなど、すっぱい食品は唾液の分泌を促します。積極的に摂取することで口の周りの筋肉を鍛えたり、唾液の分泌を促進させることが良いでしょう。

そして次に、ストレスを多く抱え込まないことが大切です。ストレスを感じてしまっているときは、どうしても唾液が出にくくなります。そのため、ストレスのある状態が続くと慢性的な口の渇きにつながることがあるので、ストレスを多く抱えてしまっている方は解消できるように心掛けていきましょう。

その他にも、エアコンなどで乾燥した部屋にいると鼻が乾いてしまい、口呼吸の原因となりドライマウスを引き起こします。空気が乾きすぎないよう、部屋の湿度に気を配ったり、外出する際はペットボトルを持ち歩くなど、口の中を潤すように心がけましょう。

お口の渇きが長期間にわたって感じる場合は、糖尿病や脳卒中などの疾患が隠れているケースがあります。口の渇きが改善されなかったり、長期間ドライマウスが続く場合は、かかりつけ医の診察を受けた方が良いでしょう。

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