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顎関節症について

近年、あごの関節に違和感や不快感を訴える方が年々増加しています。

「あごが痛い…」「口が開かなくなった…」「顎からカックンと音がする…」こんな症状はありませんか?それは顎関節症かもしれません。顎関節症は一般的な病気で、食事や会話などの日常生活に支障が出てきます。顎に何らかの症状を持つ人は人口の約8割と言われており、患者さんは若い女性と中年の女性に多いのが特徴です。今回は顎関節症についてご紹介していきたいと思います。

顎関節症の症状

顎は微妙に入り組んだ形と、複雑な機能を果たしており、筋肉、関節、神経が集中し、下顎を支えています。食事をしたり、会話をするときに顎の周囲が何らかの原因で痛み、動きにくくなるのが顎関節症です。顎関節症の症状は主に、口を開けたり閉じたりする時に顎関節が「カックン」というような音がします。

また顎関節やその周辺に異常を感じたり、食事をしていると顎が疲れやすく、口を動かしたり噛みしめると顎関節に痛みが現れます。このような症状の他にも、肩こり腰痛、腕や指のしびれ、偏頭痛、めまい、耳鳴り、難聴などと耳や鼻にも異常が現れることもあり、さらには味覚にまで異常が現れることがあります。症状は軽いものから重いものまでと様々で、広範囲にわたり個人差が大きいのが特徴です。顎関節症のほとんどは、適切な処置と生活習慣の改善を行うことで病状は軽減されますが、重症の場合、放置しておくと顎関節症が進行し、顎の機能が破壊されてしまうケースもあるので、上記のような症状があれば早めに病院へ行かれることをお勧めします。

顎関節症の原因

顎関節症を引き起こす原因は1つだけではなく、複数の原因が絡み合って症状が現れることが多いようです。顎関節症を引き起こす多くの原因は、上下の歯の噛み合わせの異常による場合が原因だと考えます。生れつきのもの以外にも、精神的なものも考えられ、緊張やストレスが原因で顎の周りの筋肉が緊張し噛み合わせが不安定になることから無理な力が顎関節にかかり、負担をかけることもあります。また歯ぎしりや、無意識の内に歯を食いしばったり、頬杖をついたりすることも顎の関節に大きな負担をかけます。生まれつき関節に問題のある人や、関節に外傷を受けたことがある場合にも顎関節症の原因となることもあります。その他にも顎を酷使したり、左右どちらか片方ばかりで噛む癖があったりする場合も要注意です。

顎関節症の治療

顎関節症の治療には大きく5つの方法が施されます。

「薬物療法」や「スプリント治療」、「理学療法」、「手術療法」などがあり、顎関節症を治療するにあたり最も大切なことは生活習慣の中で顎関節に悪影響を与えていると考えられるクセを探し無くすことだと言えるでしょう。顎関節症は生活習慣病であるともいえます。例えば、うつぶせの格好で寝ていたり、頬づえをついて勉強や仕事をしていませんか?

また片側の歯で食べ物を噛む癖があったり、極端に柔らかいものや硬いものばかり食べている場合はそのような顎関節症を誘発する癖を探し、無くしていくことが大切です。そのほかにも噛み合わせを調整するのであれば、スプリント治療というマウスピースのようなものを顎に装着することで、顎の関節頭を正しい位置に戻し、筋肉の緊張を解し、スムーズに動かすことができるようになります。重症の場合は手術を行うこともありますが、そうでない場合は、微調整をくり返し必要があれば、入れ歯や冠せ物などを入れたりして噛み合わせを治すことがあります。

自分で出来る顎関節症予防

顎関節症になってしまう方のほとんどが、無意識のうちに歯をくいしばっているようです。

また食事のときに、左右どちらか決まった方だけで噛んでいる「偏咀嚼」をしていることも多くみられます。歯ぎしりや食いしばりなどは、あごに過剰な力がかかり負担をかけてしまいます。精神的なストレスは、無意識に食いしばりを起こしたり、肩や首、顔の筋肉に過度な緊張を招き、さらに睡眠障害を引き起こします。噛みあわせの不具合などから起こる偏咀嚼のクセは、片側だけの筋肉や関節に負担をかけてしまいます。このように人は無意識のうちに顎に負担をかけており、このような気付かずに行っている生活習慣の癖に気付き、改善していくことが、顎関節症のセルフケアであり、顎関節症の発症を防ぐ予防にもなります。セルフケアには、具体的に、日中のくいしばり、偏咀嚼の癖などがあることを気付かせ、そのようなクセを排除するための方法を医師が指導し、患者さまに日頃から意識してもらうように促します。セルフケアの基本は、顎を安静にし、負荷をかけないことが最も重要です。何もしていないときに上の歯と下の歯がくっついているだけでも顎の筋肉に負荷がかかっています。くいしばりのクセがある方は、上下の歯の間を離しておくために、ときどき歯の裏側などを舌で舐めるようにしたり、ガムを前歯で噛み、奥歯に空間を作るようにするのが効果的でしょう。

そのほかにも、人差し指から薬指まで3本を縦にして口に入れ、筋肉のつっぱり感を感じながら5秒間キープするストレッチを行うことが大変効果的です。このストレッチは場所を取らないため、1時間に1回行うのが理想でしょう。緊張の強い部分を温かいタオルなどで温めた後に筋ストレッチを行うのはさらに効果的です。顎関節症は短期間で治すことはむずかしいですが、癖を改善したりセルフケアをこころがけることで数か月で9割の人が治ります。

症状が重くなる前に、アゴに異常を感じたら歯科医院へ行かれることをお勧めします。

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