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不正咬合にも効果が期待できるミューイングとは

不正咬合になってしまう原因は、大きく分けて先天的なものと後天的なものの2種類があります。後天的な原因として指しゃぶりなどの口腔習癖によって出っ歯や開咬の原因になるとと言われていますが、舌が正常の位置に収まっておらず、筋肉を間違って使ってしまうことが原因で不正咬合になってしまうケースもあり、舌の位置を正すことで見た目が改善されることもあると言われています。

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ミューイングとは

ミューイング(Mewing)とは、矯正歯科医のマイク・ミューと大学教授のジョン・ミューが考案した口腔姿勢のメソッドです。顎と顔面の正常な発達を促進するトレーニング法で、舌の位置と姿勢を正すことで、本来のポテンシャルを最大限引き出せるようになると言われています。

特にアデノイド顔やしゃくれた顎などに効果的だと言われ、外科的手術や整形を検討していた方でもミューイングを行うことで改善されたという報告もあがっています。

舌の正しい位置とは?

舌は上顎の歯並びの内側にぴったりとついて収まっているのが一般的ですが、歯並びが悪い人の多くは、舌が正しい位置についておらず、舌が下に落ちていたり、上顎と下顎の間などにあることが多いです。これを専門用語で「低位舌」といい、低位舌の場合だと本来上にあがっている部分の舌が気道の方に落ちてしまうことで、気道が狭くなり苦しくなってしまいます。苦しくなると何とか呼吸をしやすい状態にしようと下顎を前に出してしまう癖がつき、結果、受け口や下顎が前に突出したような顔立ちになってしまいます。

また舌は正しい位置にあることで、上顎の歯列を広げるように内側から圧力を加えており、間違った位置に舌があると上顎の成長が弱まるだけでなく、舌が低位であると上顎の歯列が狭くなり叢生になりやすくなったり、歯並びに悪影響を及ぼすと言われています。

このような低位舌の問題を抱えて矯正歯科を訪れる方には非常に多く、舌の位置を確認するには「セファロレントゲン」といって頭のレントゲンを1枚撮影することで位置が確認でき、それだけでなく、気道の広さや舌骨の位置も確認することができます。

舌を正しい位置に持っていくためには、舌を持ち上げる力と、舌が上顎につけやすい環境をつくることが必要になります。舌を持ち上げる力は、赤ちゃんの時期に培われると言われ、この時期に口が開いたままになっていたり、哺乳瓶から簡単にミルクが出て吸う力が養われなかったり、舌をあまり使わないなど、舌の力が発揮されないと、舌を上に上げておくことが難しくなってしまいます。口呼吸など、お口が常に開いた状態では、舌を上に持ち上げる力がなければ、上のあごにくっつけることは難しく、口が開いた状態でその位置を長時間キープするのはとても困難と言えるでしょう。つまり、会話をしたり食事をする時以外は、唇をしっかり閉じた状態にすることが、舌を上のあごに上げやすい環境づくりの第一歩です。

ミューイングのやり方

ミューイングは舌、姿勢、腹筋の3つのポイントに注意して行い、舌の位置を正しい位置にもっていくことと、舌で咀嚼することを身につけましょう。

舌は本来、舌先は口の上の裏側のくぼみにつけ、後ろ1/3を軟口蓋という部分につけるのが正常です。軟口蓋とは喉の奥の上にある柔らかい所で、舌の、どの部分を軟口蓋に当てるのかをまず最初に認識しましょう。舌をベーっと出して、人差し指を舌全体に乗せて、指先が乗っている辺りが軟口蓋にあてるところなので、位置の感覚を覚えて人差し指を口から離して舌を元に戻し、軟口蓋に当ててみます。

舌の後ろの位置が決まったら、口の上部分を滑らせているとボコって凹んでいるところに舌をつけます。
最初は大変かもしれませんが、感覚を覚えて何度も繰り返しトレーニングをしましょう。

その他の舌のトレーニング法

正しい位置に舌をもっていくには、舌を持ち上げる力と舌が上顎につけやすい環境をつくることがポイントです。舌を持ち上げる力は赤ちゃんのときに培われるといわれており、この時期に口を開けたままでいるクセがあったり、舌の力をあまり必要としない哺乳瓶からミルクを飲んでいると舌の力が養われず、後に舌を上に上げておくことが難しくなってしまいます。

舌を上に持ち上げる力が無ければ、口が開きっぱなしの状態で、上顎に付けることは難しく、仮につけられたとしても、その位置を長時間キープするのはとても困難になるでしょう。そこで自分でできる低位舌を改善するトレーニングをご紹介します。鏡で確認しながら行ってみましょう。

ポッピングトレーニング

ポッピングトレーニングとは、舌の先端をスポットに当てたまま、舌全体を上に持ち上げ、口蓋に吸い付くように押し当てます。舌の裏側にある舌小帯が伸びていることを確認し、その状態を5秒キープしましょう。5秒経ったら、ポンッと音を立てて彈くように舌を口蓋から離します。これを10回繰り返してみてください。

ガムを使ったトレーニング

ポッピングトレーニングよりも簡単に行えるトレーニング法としてガムを使ったトレーニング法があります。タブレットガムをある程度噛んで柔らかくしたら舌の上に置き、舌の先端をスポットにつけながらガムを口蓋に貼り付けるように押し付けます。

舌は舌筋という筋肉でできているので口蓋に押し付けることが筋トレになり、ガムを使うことでさらに感覚を掴みやすくなります。

これらのトレーニングで舌が口蓋に密着できるようになると、気道が広がり、いびきなどが改善されたり、集中力が出にくかったという症状も改善されたという報告もあがっています。

舌は顎の成長に大きく関わっており、顎の成長は歯並びとダイレクトに繋がっているため舌の位置によって歯並びにまで影響を及ぼしてしまいます。舌を正しい位置で常にキープするためには「舌を持ち上げる力」と「舌が上顎につきやすい環境づくり」が必要です。舌の位置が正常でないと気付いた場合には、ミューイングを取り入れたり、大分県の歯科医院に相談してみてはいかがでしょうか。

 

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