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矯正歯科治療の流れ

矯正歯科治療を始められる場合、子供の矯正歯科治療と大人の矯正歯科治療とでは治療内容が異なってきます。それでは子供の場合と大人の場合ではどのような治療の流れになるのでしょうか。矯正歯科治療の流れをご説明いたします。

Contents

子供の矯正歯科治療

子供の矯正治療には器具を付けるだけではなく、子供の身体の成長を利用した治療方法もあります。そのためにも、まずは保護者の方がお子さんの歯の状態を気付いてあげることが大切になってきます。小学校低学年の方が矯正治療をおこなう年齢に適していると思われている方も多いと思いますが、歯並びや噛み合わせが気になる小学校低学年より、身体が大きくなる小学校中学年から高学年にかけての矯正治療の方が、歯の生え代わりが終わる15歳前後まで経過を観察する必要があることから、より効率よくおこなえる場合があります。子供の時期に治療を行うことで、大人になってから歯を抜かなければならない可能性が少なくなるのです。

子供の矯正治療には長い年月を要しますが、噛み合わせや歯並びを改善することで虫歯や歯肉炎予防に繋がるだけではなく、顎の成長もよくする働きもあります。さらに大人になってから、矯正を行う必要がなくなる場合があり、もしも矯正治療が必要となる場合でも、矯正の治療期間も短くなり、良い治療結果が得られやすくなります。また顎の成長をある程度コントロールできるので、良い治療結果が得られることが多いのです。

矯正期間中は1~2ヶ月おきに歯科医院へ通う必要がありますが、その際に虫歯の予防もしてもらえば、効率的に虫歯予防もおこなうことができます。

小児矯正は永久歯が生え揃う前からおこなう矯正なので、永久歯の生え変わりの様子を見ながら矯正をおこなうため、通常の矯正よりも長い治療と観察期間が必要になることが多くなることが特徴です。また、場合によっては永久歯が生え揃ってから再度矯正が必要となることもあります。

子供の矯正歯科治療の流れ

まず、実際の歯並びなどの口腔内の状況を見て、現在の状態や問題点があればそれに対する治療方法、期間やかかる費用などのついて説明をおこない矯正治療について検討をしていただきます。

次に、具体的にどのような矯正治療をおこなうかを決めるために精密検査をおこないます。検査では、口腔内診査、各種レントゲン撮影、顔面・口腔内写真撮影、歯の型取り、パノラマX線写真撮影などの検査結果をもとに、診断や治療計画を立てます。

次に、まだ永久歯に生え変わっていないお子さんの場合、1期治療(小学生~中学生前半)と2期治療(中学生後期以降)に分けることがあります。1期治療が乳歯と永久歯の混合歯列期の治療、2期治療が永久歯列期の治療をおこないます。1期治療では永久歯がきちんと生えてくるように場所を確保したり、顎の成長を利用した治療をおこなったり、顎のバランスを整える成長のコントロールといったことが中心の治療になります。治療期間は通常2年で、通院間隔はおよそ1ヵ月に1回で、この期間は同時に虫歯予防もおこないます。

2期治療は永久歯が生えそろって顎の成長が終わってからでないとできない歯並びの改善を、マルチブラケット装置などを使用して本格的な矯正治療をおこないます。治療期間は患者さんの症状にもよって異なりますが、通常約2年ほどで、通院間隔はおよそ3~4週間に1回です。

無事に歯を動かしておこなう治療が終わると矯正装置を外し、きれいに並んだ歯列が戻るのを防止するためにリテーナーと呼ばれる取り外しの可能な細いワイヤーの保定装置を歯の裏側に装着して、定期的に口の中の状態を観察します。通院の際は歯並びや咬み合わせのチェック、虫歯や歯周病その他の健康面でのサポートや歯のクリーニングもおこないます。保定が終了して咬み合わせが安定し、きれいな歯並びが安定して保てていると判断されれば、治療完了となります。

大人の矯正歯科

大人になってから行う矯正治療は、子供の矯正とは違うメリットとデメリットがあります。子供に矯正治療は、金属製の器具を前歯に装着して三次元的に歯を矯正するブラケット法が一般的です。しかし、ブラケット法は金属が見えてしまい、見栄えが良くないという欠点があります。しかし成人の場合、裏側矯正(舌側矯正)やマウスピース矯正治療が可能となります。さらに前歯だけの矯正や、抜歯などによる部分矯正もおこなうことができるため、治療期間を短縮することが可能です。さらに矯正治療を行うことで、背筋が伸びて顔つきがシャープになるなどの美容効果も期待できます。しかし、大人は骨格が完成しているため、矯正の際に抜歯をしないで治療をおこなえる確率は子供時代よりは低くなるというデメリットもあります。

大人の矯正歯科治療の流れ

基本的には子供の矯正歯科治療の流れと同じですが、検査結果の際に複数の選択肢があれば、それぞれのメリットとデメリットを比較してご自身で治療法を選択することができます。さらに年齢や症状、希望の治療法によって治療の方法が異なります。治療期間は、どの治療もおよそ通常1年~3年ほどかかります。

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